生きにくいおじさんの備忘録

よりよく生きたいADHDおじさんの備忘録および雑記

家庭菜園に関する雑記

キュウリを育てている。
30平米の畑の一角で3株のキュウリが茂っている。
キュウリというのは多くの肥料を必要とする。
2週間に一度は土を削り、肥料をまいてやらなければならない。
豆なんかはそんなに肥料をやらなくても栄養豊富な実をつけるが、
キュウリは大量の肥料を必要とするのだ。

そのくせ出来上がる果実はキュウリである。
栄養価的には大したこともない。
果実の殆どは水分で構成され、決め手は味よりも食感だ。
あれだけ肥料を要求しておきながら、お前が返すのはこれかと思いながらキュウリを収穫する。

旨いには旨いのだ。でもキュウリだ。甘い気もするが、キュウリだ。
夏の日差しとたくさんの肥料をもとに、もりもりと果実が実る。
最初の1つ目は美味しかった。初子を取り上げるようにキュウリを収穫し、素材を活かすべく生で食べた。
天塩にかけて育てたキュウリの初の恵みは、鮮烈な歯ごたえをもち、香りは豊かでありながら青臭さがなく、
さながら緑の宝石のようなものであった。

それが今、もこもこと次々に湧き出ている。
すでに冷蔵庫の野菜室はキュウリに圧迫されて他のものが入る余地をなくし、
毎食キュウリを食べ続けても全然減らない。
知人に渡してもなお消費速度を上回る速度で実り続けるキュウリたち。

僕らの腹はキュウリで膨れる。栄養価はないので太らずに済む。
たくさんの肥料と水、太陽光を最悪の燃費で実らせた果実たち。

その横にはナスも植わっている。最初の数個は美味しかった。
今やつは畑で梅雨が終わるのを待っている。
たくましい幹にはたくさんの花が咲き、キュウリどころではない紫の軍勢が我らの胃袋の砦の外で力を蓄えている。

家庭菜園は最高である。